COLUMN 不動産売却コラム

2026/04/08(水)

譲渡所得がある場合のふるさと納税控除上限額とは?計算方法と注意点を解説

不動産や株式などの資産を売却し、譲渡所得が発生した場合、その年のふるさと納税の控除上限額はどのように計算されるのでしょうか。
給与所得のみの場合とは異なり、譲渡所得がある場合は、控除上限額の計算が複雑になることがあります。
今回は、譲渡所得がある場合のふるさと納税について、控除上限額の目安や計算方法、そして注意点について解説します。

 

譲渡所得がある場合のふるさと納税控除上限額

不動産や株式などの資産を売却して譲渡所得が発生した年は、ふるさと納税の控除上限額の計算方法が、給与所得のみの場合とは異なります。
一般的に公開されているふるさと納税の控除上限額に関する情報では、譲渡所得がある場合の詳細な計算方法に触れているものが少ないのが現状です。
譲渡所得は、その性質によって所得税率や計算方法が給与所得などと異なり、住民税の計算にも影響を与えるため、控除上限額もそれに応じて変動します。

控除上限額の計算方法

ふるさと納税の控除は、所得税からの控除と住民税からの控除(基本分・特例分)の合計額で構成されます。

所得税からの控除は、(ふるさと納税額-2,000円)に、その年分の所得税率を乗じて計算されます。
ただし、控除対象となるふるさと納税額には総所得金額等の40%という上限があります。

住民税からの控除には、基本分と特例分があります。
基本分は、(ふるさと納税額-2,000円)に10%を乗じて計算され、控除対象となるふるさと納税額には総所得金額等の30%という上限が設けられています。

特例分は、住民税所得割額の20%を上限として控除されます。

譲渡所得がある場合の目安計算式

その上で、控除上限額の目安を把握するには、ご自身の住民税所得割額を正確に理解することが重要です。
譲渡所得がある場合、その所得が住民税所得割額にどのように影響するかによって計算が複雑になります。
一般的に、控除上限額の目安は、ご自身の住民税所得割額を把握した上で、各種控除額や所得税率などを考慮して算出されますが、その計算は複雑になるため、専門家への相談や、ふるさと納税サイトなどが提供するシミュレーションツールの活用が推奨されます。
シミュレーションによると、これらのケースでは、控除上限額の目安が約21万円から約27万円となる例が示されています。
ただし、これはあくまで目安であり、個々の状況によって変動するため、ご自身の責任でご活用ください。

 

譲渡所得がある場合のふるさと納税注意点

控除上限額は所得変動で変わる

譲渡所得が発生した年は、その所得額だけでなく、給与収入やその他の所得、あるいは所得控除額の増減によって、最終的な控除上限額が変動する可能性があります。
例えば、年末にかけて予期せぬ医療費が発生して所得控除額が増えたり、給与収入が想定より減少したりすると、所得税や住民税の課税所得金額が変わり、ふるさと納税の控除上限額も下がることがあります。
そのため、年末ギリギリになって控除上限額いっぱいまでふるさと納税をしてしまうと、上限額を超えてしまい、自己負担額が2,000円を超えてしまうリスクがあります。
控除枠を最大限に活用したい場合は、年末にかけて所得の状況を確認し、余裕を持った金額で寄付を行うことが大切です。

不動産売却後のふるさと納税の流れ

不動産を売却して譲渡所得が発生した場合のふるさと納税は、以下の流れで進めます。

まず、不動産売却による譲渡所得などを考慮して、その年のふるさと納税の控除上限額の目安を計算します。
次に、寄付をしたい自治体を選び、控除上限額の範囲内でふるさと納税として寄付を行います。
寄付の時期は、その年の1月1日から12月31日までが対象となります。

寄付後、自治体から返礼品と寄付金受領証明書が送られてきます。
翌年の確定申告の時期に、この寄付金受領証明書などを用いて確定申告を行うことで、所得税の還付や住民税の控除を受けることができます。

なお、控除上限額を超えて寄付した場合でも、超えた部分は控除されませんが、返礼品は受け取ることができます。
返礼品の価値も考慮し、どの程度上限額を超えて寄付するかは、ご自身の判断となります。

 

まとめ

譲渡所得がある年のふるさと納税では、給与所得のみの場合とは異なる計算方法で控除上限額を把握する必要があります。
譲渡所得による税額や、他の所得、所得控除額の変動が控除上限額に影響を与えるため、年末にかけて所得状況を確認し、余裕を持った寄付を心がけることが重要です。
不動産売却などをされた際は、確定申告で正しく控除を受けるために、事前に控除上限額の目安を把握し、計画的にふるさと納税を活用しましょう。

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