COLUMN 不動産売却コラム

2026/01/07(水)

動産と不動産の違いとは?法律上の扱いの違いを明確にする

動産と不動産。
これらは私たちの周りにある様々な「モノ」を分類する際に用いられる言葉です。
しかし、その区別は単に「動くかどうか」という物理的な側面だけにとどまらず、法律上の取り扱いや所有権の証明方法にも大きな違いを生じさせます。
日常生活で何気なく接しているものの中にも、実は法律上は特殊な扱いを受けるものが存在します。
今回は、動産と不動産の基本的な違いから、その法律上の扱いの詳細、そして一見動くように見えても不動産として扱われるケースについて解説します。

動産と不動産の違いは何か

動産は動かせる不動産は動かせない

動産と不動産の根本的な違いは、その名の通り「動かすことができるか」という点にあります。
不動産とは、土地や建物のように、その場所から容易に動かすことのできない定着物を指します。
民法では、土地およびその土地に定着しているものを不動産と定義しています。
一方、動産とは、お金、家具、家電製品、衣類など、物理的に移動が可能な財産の総称です。
民法では、不動産以外のすべてが動産とされています。

法律上の取り扱いが異なる

動産と不動産では、法律上の取り扱いが大きく異なります。
この違いは、所有権の証明や取引の安全性に関わる重要な要素となります。
具体的には、不動産は「登記」という制度を通じて所有権が公示され、第三者に対抗できる権利となります。
これに対し、動産は原則として、その物を現実に占有・所持している者が所有者とみなされます。
特別な登録手続きは不要です。

動産と不動産で法律上の扱いはどう違うか

登記の有無で所有権が決まる

不動産においては、登記が所有権の帰属を明確にするための最も重要な手段となります。
登記簿に所有権が記載されていることで、その不動産の正当な所有者であることが法的に証明され、売却や抵当権の設定などの取引においても、その権利が保護されます。
登記をしないまま占有しているだけでは、法的な所有権を主張することが難しくなる場合があります。
一方、動産については、現物を所持していることが所有権の根拠となるため、原則として登記のような公的な登録制度は必要ありません。

動くものでも不動産扱いになる場合がある

一般的に動産と認識されているものでも、法律上、不動産として扱われる例外的なケースが存在します。
これは、その財産的価値の高さや、取引の安全、あるいは登録制度の有無によって判断されます。
例えば、船舶や航空機は、物理的には動くものですが、その規模や価値、登録制度があることから、不動産と同様に扱われます。
具体的には、総トン数20トン以上の船舶や、すべての航空機がこれに該当します。
また、自動車も、登録制度があり、抵当権の設定も可能なことから、動産でありながら不動産に準ずる扱いを受けることがあります。
これらは、法律上の安全な取引を確保するための措置と言えます。

まとめ

動産と不動産の最も基本的な違いは、物理的に動かせるか否かという点にあります。
不動産は土地や建物のような定着物を指し、動産はそれ以外の移動可能な財産を指します。
この物理的な違いは、法律上の取り扱いにも大きく影響します。
不動産では登記が所有権を証明する上で不可欠ですが、動産は現物の占有が原則です。
しかし、船舶や航空機、自動車のように、動くものであっても、その価値や登録制度の存在から、法律上は不動産として扱われる例外も存在します。
これらの違いを理解することは、資産の管理や取引において、誤解やトラブルを防ぐために重要です。